20xx年11月吉日 アシアル情報教育研究所の岡本所長は、仲間のIMAKE濱野社長と長野で活躍するフリーランスの宮本氏を誘って長野県で教材開発のための合宿を行った。 当時の様子の一部をデフォルメして文章化したのでテキストマイニング用の素材として提供する。 ※なお、テキストマイニング時に3人の名前が名詞として強調されすぎないよう、人名は文字列置換などで削除することをお勧めします。 「文科省の研修用教材に沿った内容で情報デザインの研修コースを開発したいので集まって貰いましたが、さて、何から手を付けましょう。」 「文科省教材を読んだけどさ、プロトタイプ開発が入っているじゃないか。こりゃ、何かプロトタイプを作るしかないよな。」 「となると、情報デザインで解決すべき課題を設定する必要がありますね。長野県在住の宮本さん、長野をテーマにしたネタ、何かありませんか?」 「今の時期なら、リンゴなんてどうかな。」 「あ、そうだ、みやもっちゃん。自宅の果樹園からリンゴを送ってくれるという話があったけど、大丈夫そう?」 「え、宮本さんのうちにはリンゴ畑があるんですか!」 「うん、送るよ。大丈夫。うちでは『サンふじ』を作ってるよ。」 「さっき昼ご飯に寄った蕎麦屋でも、無人販売所でリンゴが売っていたけど、長野はやっぱりリンゴが名産なのか。」 「生産量は、青森に次いでNo2だね。」 「情報デザインの力で長野のリンゴをNo1にする、とか。」 「それは誰の問題なんだ?」 「別に我々は困りませんね。今、ここで、おいしいリンゴが食べられるかどうかの方が大事です。」 「さっき無人販売所で俺が買ったリンゴは『秋映』という品種なんだが、赤くて見た目美味しそうなリンゴだけど、『サンふじ』と、どちらが美味しいのかな?」 「直売所で試食したけど、サンふじはなかったんだよね。」 「好き好きだから分かんないけど、長野では秋映・シナノゴールド・シナノスイートの3品種を「リンゴ三兄弟」として売り出しているよ。商標も取っていたはず。」 「だんご三兄弟のパク、、、いや、なんでもありません。」 「秋映、美味しかったな。電車じゃなければ、5Kgぐらい買って帰りたかった。ところで、リンゴの違いって、何が違うんだ?」 「品種によって、酸味と甘味が違う。それと、歯ごたえや日持ちも違うね。サンふじはバランス型で万人受けする感じ。日本で一番作られている品種で、保存も貯蔵施設で保管すれば半年以上持つみたいだよ。」 「じゃぁ、季節外れでも手に入るリンゴは、貯蔵品の『サンふじ』かもしれないわけですね」 「なんとか三兄弟のシナノゴールドは、ゴールドって位だから金ピカなのか?」 「金ぴかのリンゴがあったら縁起が良いので、研究所に飾りたいなぁ」 「文科省の教材には、色のイメージの話は入っていたかな?」 「シナノゴールドは、金と言うよりは黄色かな。甘味や酸味や固さは、サンふじとあまり変わらないけど、色は全然違う。サンふじは赤いからね。」 「さっきかった秋映は、赤と言うより、黒いな」 「秋映は、そういうリンゴだよ。」 「シナノゴールド以外にも黄色いリンゴはあるの?」 「名月とか」 「名月、お月様みたいなイメージかな」 「たぶんそう。ぐんま名月が正式名称。でも、長野でも作っているところはあるよ。一部では幻のリンゴとも呼ばれているらしいね。」 「「群馬」じゃなくて、わざわざ長野でも作るぐらいなんだから、美味しいのかな?」 「酸味が少ないから、サンふじより甘く感じると思う。」 「そういえば、JR八王子駅の駅の地産品店『やまたまや』で、名月売っているのを見たことあるかも…」 「幻なはずなんだけどなぁ。」 「長野県と山梨県と東京都八王子市は中央本線で繋がっているからな。」 「なるほど、長野県で採れる幻の品は、八王子なら手に入ると。」 「でも、群馬県産の名月かもしれないよ」 「八王子市と群馬県高崎市はJR八高線で繋がっているしね。」 「でも群馬のリンゴ生産量はNo8らしいね。」 「それはそうと、宮もっちゃん。逆に、酸味の強いリンゴはあるのかい?」 「うーん、どうだろうね。」 「知ってるよ。紅玉だね。」 「紅玉?色は赤そうだな。」 「赤いよ、紅(くれない)の色だよ。酸味が強くてちょっと固いんだ。お菓子作りに欠かせない。アップルパイにしたり、焼きリンゴにしたり。あと、アップルティー。」 「良く知っているね。」 「昔、料理漫画で読んだ。」 「売っているのを見たことがない。」 「酸っぱいからじゃない? サンふじみたいなバランス型が出荷量No1ですし」 「食べてみたいものだな。」 「通販でぽちって取り寄せますね。」 「届いたらウチの事務所に持ってきてくれ。」 「うちにも持ってきてよ」 「いや、八王子帰るし。長野に連続で来るのはちょっと…」 「長野にはないのかな?」 「スーパーに売ってたかなぁ、それともJAとかに行ったらあるのかなぁ。」 「高級スーパーに行けば、お菓子作り用に売っているかも。」 「あと、時期だよね。リンゴは品種によって時期がことなるから。」 「そういえば路上に『直売所』の看板が出てたけど。」 「果樹園が直接リンゴを直売所で売ってたりもする。宅配業者のノボリも立っているから、たぶん、観光客が買って宅配で送ったりもするんじゃないかなぁ。」 「アウトレット品とか、ジュース用の痛んだやつとかも売っているかな。帰りの電車が辛いけど、安くておいしければ、3Kg、いや、5Kgは買って帰りたいな。」 「宅配で送れば楽だぞ。送料かかるけど。」 「ジュース用の痛んだやつを10Kg買って電車で帰るのは難しいだろうなぁ。後でカットして捨てる部分も運ぶ羽目になる。かといって、ジュースを瓶で買って帰ると瓶の重量分重いし。となると車で来るのが正解なのか。」 「気に入った品種や直売所が見つかったら、次から通販で買えばいいんじゃないかな?」 「なるほど、秋映・シナノゴールド・ぐんま名月・その他を色々と食べまくってから、後で通販でまとめて買えばよいのですね。」 「もしくは、長野県に移住して、リンゴ畑を所有すれば、沢山食べられるよ。」 「リンゴを自分で育てるのは大変そう。八王子の家の庭でブルーベリーでも育てます…」 「そういえば、宮もっちゃん家から送ってもらうリンゴって品質は?」 「贈答用の品質ではないね。傷アリ。でも、味は変わらないよ。」 「プレゼント用に、贈答品用の品質のものも2~3個、混ぜてくれないか?」 「わかった、じゃぁ、それは小分けにしておくよ。発送の際には専用のカバーで包んでおく。」 「ありがとう。」 「うちには傷アリで構いません。」 「え、いつのまに送ることになっていたの?」